どきっ 知り合いだらけの聖杯戦争?!





居間のほうでもんのすごい音がした。
いそいで居間のほうへ行ってみるとそこは―――――
みごとに半壊、いや、全壊していた。
そして全壊の原因は・・・・・・・・・・・・・・・
「聞くよ。あんたがアタシのマスターかい?。」
・・・・なぜか知り合いの顔をしていた・・・・・

〈どきっ 知り合いだらけの聖杯戦争?!〉

『え?』
奇しくも同じことを考えたのか、声がはもった。
「あ、綾子・・・?」
「と、遠坂・・・?」
『な、なんでアンタが・・ここに?』
『・・・・・・・・・・・』
沈黙が痛い・・・。
ジト目で彼女を睨みながら最悪の可能性から目を逸らし耳をふさいで口をつぐんで行こうと決心し、私は彼女に言った。
「なんか言いなさいよ、綾子」
「アンタのほうから言えよ」
「・・・アンタねぇ。こんな時間に人の家の天井ぶち抜いて何の用よ?。」
頼むから『ごめんねーー。急な用事でね。つい天井ぶち抜いて入ってきちゃった〜〜。あはははは』って言って。お願い、ぷりーず。そう言ってくれたら今なら三分の二殺しくらいで勘弁してあげるから。
・・・・真夜中に天井ぶち抜いてまで来る用事ってなんだろうっていう根本的な疑問に私は・・・・・・・
やっぱし目を逸らし耳をふさいで口をつぐんで行こう。
そうしたほうが精神衛生上よろしいかと。
「へ?。だってあたし召喚されたから」
―――このバカ女は私の心の声に目を逸らし耳をふさいで口をつぐみやがった。
いや、口はつぐんでいないか・・・。
「―――じゃあアンタ・・・。」
「聖杯戦争のサーヴァントだよ」
くらっ。
い、今目の前が暗くなってブルマー姿の幼女と胴着姿の藤村先生が『こっちにいらっしゃーい』って言ったような気がした――
「で、遠坂。なんでアンタがここにいるのさ。ってあれ?。その令呪・・」
こっちの都合などまったく完全にまるっきり無視し目の前のヤツは言った。
いや、もう認めたくないが認めよう。こいつは私のサーヴァントとして召喚された、我が悪友美綴綾子だってことを。
「とりあえず、私の部屋に来ない。ここじゃあ話聞け
ないでしょう」
と、私。
「そりゃあいいけど。どうした、遠坂?。西部戦線に派遣されるドイツ兵みたいな顔してるぞ」
・・・・どういう例えだ・・・。

「へー。遠坂って魔法使いだったんだー。」
勝手知ったる他人の家、とばかりに憎たらしくなるほど堂々とした態度で私が煎れた紅茶を飲む綾子。
その堂々たる態度にふつふつと殺意が沸いてくる。
人の気も知らないで(八つ当たりなんて言うやつ。ガンドぶちこむわよ)
・・・あんな高級な葉っぱ使うんじゃなかった・・・
こんなヤツには出涸らしのトリカブトの葉っぱで充分だ。
「どうしたー。なんか視線だけで相手殺そうとしているみたいな顔しているぞー」
のーてんき極まったりの発言。
あーかみさま。自制をください。
「なんでもないわよ。それに、私は魔法使いじゃなくって魔術師なんだって。」
「どっちだって変わらないだろう」
「全然違うわ。私は魔術師」
ふーん、とどうでもいいとばかりに紅茶に口をつける綾子。
あー。またふつふつと殺意がーーー。
「で?」
「で?ってなにが?」
「アンタ自分のことサーヴァントって言ったわよね」
「うん」
「なんのサーヴァントよ。それになんで英霊になったのよ。それから宝具はなに?」
「まず第一の質問は愚問だね。アタシはなんだ?」
例の笑いを浮かべる綾子。
「・・・・弓道部主将」
「ってことは答えは一つ」
「・・・・アーチャー」
「ぴんぽーん」
と、あくまでお気楽に言う綾子。
だからコイツは弓胴着着ているんだ。
「んで、なんでサーヴァントになったかっていうと」
それだ。
もう、彼女が私のサーヴァントでいい。
そのことは激しく、完全に、ほんっとに認めたくない
が認めよう。
問題は彼女がどの程度有名かどうかだ。英霊は生前の知名度でその強さが決まる。
おそらく彼女はこれからなにかの偉業を達成したのだろう。そのために有名になり、英霊になったのだ。
つまり美綴綾子は未来から来た英雄、ということになるだろう。
でも・・・・・・。
目の前にいる彼女はどこをどうみても私と同年齢にしか見えない。
いったい彼女はなんで有名になったのだろう?。
「六月に弓道の全国大会あるの知ってるだろう」
「へ?。え、ええ。なんかそういう話聞いたよう
な・・」
・・・なんかふつふつといやな予感が・・・・
「その六月の全国大会でな。私は初出場初優勝したんだ。」
ま・・・・・・・・・・・・・・・・
「しかも史上最年少。」
・・・・・・・・・・・・・・・さ
「それで一躍有名になってな」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・か
「んで、英霊になったってわけよ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・死んだ。私は完全に死んだ。もうかんっぺきに死んだ
「で、宝具なんだけど」
お願い、それ以上喋らないでおねがいぷりーず
綾子は右手で漆塗りの弓を掲げた。
「その名も『全国大会に優勝した時に使った弓』
だ。」
どうだー、と胸を張る綾子。
かみさまとうさんもうとおさかりんは
「こんなとこかな。ま、よろしくな。遠坂。
遠坂?。どうした。なんか顔蒼いぞ。
あ、白くなった。
遠坂ーー。おーい。すっごく死にそうな顔してるぞ。
おーい。
気分悪いのか?。
あ、今度はどす黒くなった。なんかおもしろいな。
お〜い。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もうだめです

ばたっ

「?!!。お、おい遠坂!?。どうした、しっかりしろ遠坂?。遠坂――――!!!」
綾子の声を聞きながら、私の意識は闇に落ちていった
ーーーー。

【あとがき】
どうもこんばんわ。脇役スキーです。
チャットで言っていたSSです。
デキはそんなによくありませんがよろしくお願いしま
す。









脇役スキーさんありがとうございました。
なんだか最近いただきものをすぐに掲載しなくて非常に申し訳ない気分です。

あと、よくよく考えて見れば彼女がアーチャーとして出てくるSSって初めてなんじゃないでしょうか?
盲点かも。








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