どきっ知り合いだらけの聖杯戦争?! 更地編





――――悪夢を見た。
綾子がサーヴァントというとんんんんんんでもない悪夢を。
ありえない悪夢だ。
まったく、我ながらどうかしている。あの綾子がたかだか(失礼だとは思うが)弓道の大会で優勝したくらいで英霊になるなんて、なんて冗談だまったく。
でもそんなバカ話も終わり。
目が覚めればキレイさっぱりそんなこと忘れて、真剣にサーヴァントを呼び出そう―――

「あ、起きたか、遠坂。まったくいきなり倒れたから心配したぞ。」
悪夢が具現化していやがりました、こんちけしょう(誤字ではありません)

〈どきっ知り合いだらけの聖杯戦争?! 更地編〉

―――死んだ。私は完全に死んだ。私はもう死んでいる。
「遠坂?」
なんでまたこんなサーヴァントで戦わなきゃいけないわけ?。
神様教えてください、遠坂凛はなにか悪いことしましたか?!。
『したぞー』(神の声)
うるさい、ばかぁ!!。
「遠坂・・・?」
何を具体的に悪いことしたっていうのさ、言ってみなさいよ!!。
『小学生のころ、学校の裏山で焼き芋を食おうとして焚き火をした所、その火が山に移って山火事を起こした』(再度神の声)
うっ。さすが神様。て、手強い。でもあの火事はちゃんと魔術で消したわ。
「遠坂・・?」
『その後通報をうけて駆けつけた警官に――』
わーわーわーわー。ぷ、ぷらいばしーのしんがいだー
うらわかきおとめのぷらいばしーをのぞきみしくさってーうったえてやるーーーー!!
「遠坂!!!」
はっ。
「大丈夫か・・・?」
心配そうに言う綾子の顔がすぐ近くにあった。
「いきなり黙ったと思ったら、顔を紅くしたり蒼くしたり、どうしたんだいったい?」
「―――ちょっと神様と」
「は?」
「・・・なんでもない。聞き流して。」
「具合が悪いようなら、明日学校休めよ。」
元凶はアンタだ、美綴綾子。
「でも、私は運がいい」
屈託の無い心の底からの笑顔を浮かべて言う綾子。
そーですか、私の運はどーせ悪いですよー。
「なにせ、遠坂のサーヴァントになれたんだからな」
―――なに言ってるんだ、コイツは。
「なんでよ。私以上のマスターならそれこそいくらでもいるわよ。」
「そりゃそうだろうね。世界ってのはなにせムダに広いから。でもさ、私のいい面悪い面全てを知って私の力全てを出させてくれるマスターっていったら、断言してやる、世界中でただ一人。遠坂凛ただ一人だ」
「・・・・・」
―――なにを言ってるんだ、コイツは。
「それこそ買いかぶりすぎよ。」
「いや、そんなことは無い。」
と、ひどくはっきりと断言する彼女。その顔はひどく真剣だ。
・・・なんて顔するんだこの女。
まったく、見てるこっちが気恥ずかしくなるようなくらいまっすぐな顔だ。
ああ、もう。コイツでいいやって気がしてきたーー。
「どうした?。いきなり黙って。」
「なんでもない。」
そう言って私は手をさしのべた。
「?」
「これからよろしく、綾子」
最初ぽかんとしていた綾子だったが、みるみる嬉しそうな顔になる。
彼女は私の手を握って言った。
「サーヴァント 美綴綾子はマスター遠坂凛の矢となる」
「マスター 遠坂凛はサーヴァント美綴綾子の弓となる」
ぷっと、お互い吹き出した。
「くっさいセリフだねぇ」
「言い出したのはアンタでしょう」
こうして、私達は聖杯戦争を共に戦うことになった。

「じゃあ早速だけどーー」
「お、気が早いね。」
綾子は腕まくりして言った。やる気があって大変よろしい。
私はぽいぽいと二つの物を放り渡して
「居間の後片付け、お願いね。」
と、命令した。
二つの物、もといホウキとチリトリを持って固まる綾子。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「なに?」
「あのさあ」
唸るように言う綾子。変だなあ、私おかしなこと言ったかしら?。
ま、綾子相手だったら理屈より――。
「・・・・ぢごくにおちやがれ、遠坂」
ほめ言葉を言って部屋から出て行ってくれた。
素直でよろしい。令呪を目の前でちらつかされただけで言うこときくなんて、いい子ねー。
ともかく、私は早く寝よう。
明日になってから今後の方針を考えよう。
今日はなんか、疲れた。

がりがりがり

・・・・なんだ、今の音は。

ごりごりごりごり

幻聴かしら?

ばりばりばり

近くで工事でもやってるのかしら

ばきばきばきばきばき

・・・・ちょっと、

ぎーーーーー

今なんか致命的な音がしたような―――

がっしゃあああああああんんん!!!!!。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「弁明を聞くわ、綾子」
にっこりと笑みを浮かべて、私は目の前で正座している綾子に尋ねた。
「い、いやあ。わ、私ね。あんないい感じでぶっ壊れた所の片付けってやったこと無くてそれでねえーとえーと」
私は足元の瓦礫を引っつかむとぐしゃりと握りつぶした。
びくっと身を震わす綾子。そんなに脅える必要無いのに。
「す、すごい力でございますですね。遠坂、さん」
そうかしら。たかだかサッカーボールくらいの大きさのコンクリート片くらい、子供だって握りつぶせるわ。
「ちょちょちょっと力加減間違えて土台ぶち抜いてしまいました。すみません」
土下座する綾子。だからそんなに脅える必要ないってば。
たかだか私の家を更地にされたくらいでそんなに怒らないわよ。
ええ、ほ・ん・と
「ひいいいいいい」
だからそんなに脅える必要ないってーの。
さあて、どうしてやろうかしら・・・・・。




『あとがき』
綾子最初にして最大のぴんち。
これをどう乗り切るかが次章の見せ場です。
・・・・うそです、ごめんなさい。
こんな駄作でも最後まで読んでくださってありがとう
ございます。
それでは









脇役スキーさんありがとうございました。

なんだか読んでてまったりできます。
他のサーヴァント、だれになるんでしょうか?








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