良い子の童話@〜赤頭巾〜
昔々、ある所に真っ赤な頭巾を被った愛らしい・・・ 「主人公だニャー。」 ・・・何か聞こえた気がしますが気のせいでしょう。 「この可愛い、あちしが、主人公なのは当然だニャ。 何処かに出演している志貴を見つけてGETするニャ。」 赤い防空頭巾を引っ張り出して勝手に主人公になってる猫が居るようです。 (しかも、何気に話を変えようとしているし・・・) 「何か言ったニャ?」 いえいえ。時間が無いので、もう主役で良いです。話進めてください。 「狼は何処かニャー。志貴だと良いニャー。」 って、あんたの方が狼みたいじゃん・・・耳とかあるし・・・。 「そこで何をしてるんですか?」 「う?バカ知得留?ココで何してるニャ?」 「もちろん、お婆さん役の遠野君に、性悪赤頭巾が近寄らないように、 見張ってるんです。」 「ニャ?知得留が狼ニャ?・・・・・・。」 たっぷり2秒以上の間の後、森の奥の一軒家に向かって、一目散に走り出す一人と1匹。 「化け猫用のトラップは万全です。コレで遠野君は私のもの!」 高笑いをしつつドアを空けた狼さん・・・。 「きゃー〜〜〜〜〜〜〜」 突然抜けた床からまっ逆様に地下牢へ・・・。 「あはー。一名さまごあんな〜い」 何か勘違いしたようなピンクのネグリジェに身を包んだお婆さんが、 怪しげな紐を手に微笑んでいます。 ・・・赤頭巾てこんな話だった?・・・。 「志貴さんじゃなきゃ用は無いですからねー」 猫アルク・・じゃなかった赤頭巾も地下牢に落ちるのを確認したお婆さんは、 にっこりと床を元に戻す。 「さ。では、ゆっくり猟師の志貴さんを待つとしますか」 「・・・・。そうですね。私が赤頭巾になって、遠野君に助けてもらえば、 万事解決ですね」 いつのまにかお婆さんの背後で黒鍵を構える狼。 「あはー。私を倒せるとお思いですかー?」 笑顔のお婆さん。 ・・・すでに話の原型とどめてない・・・。もう好きにして・・・。 「それよりもココからだすニャー」 「マスター。酷いです。身代わりに私を突き落とすなんてー」 ていうか何やら床下から叫び声が聞こえていますけど・・・良いんですか?無視してて・・・、 と、火花が飛び散りそうな二人の間に威勢良く開く扉。 「ちーっす。赤頭巾とばばぁ回収しに来ました。」 「って、乾君。何しに来たんですか?」 「そうですよ。乾さんは引っ込んでいてください」 再び開く床下を軽くかわして2人に歩み寄る猟師。 「そう言われても俺が、猟師だからなー・・・話しめないと・・・」 「なんですってー・・・!?」 驚愕する2人。 「で?助けを待ってる赤頭巾と婆さんはどこだ?」 「その声は有彦さんですかー。可哀相な私を助けてくださいー。」 「・・・・・・・・。ななこ・・お前そこで何やってるんだ。」 「悪い人に突き落とされて、ココから出られないのです」 「・・・・・・・・・。てことはお前が赤頭巾・・・で、 数は合わないがココの怪しい2人が狼って事か・・・. ・・・・・・・・・。じゃ、俺はコレで・・」 少しの間何かを考えていた猟師さん。ため息とともに首を振ると、 出口に向かって歩き出します。 「待ってくださいよー。助けてくれないんですか。」 「うるせーな。お前なんか助けるとロクなことにはならないんだよ」 「そんな事言っていいんですかー?助けないと、あの事皆にばらしちゃいますよー。 有彦さんはー。一昨日の夜にー・・・」 その台詞を聞いた猟師さん。瞬間的に向きを変えると、垂直に壁を走行して、 地下牢の2人を地上に引きづり上げてしまいました。 どうやら、この人も普通の人間ではないようです・・・。 「素敵です。王子役にかなり不満は有りますが、魔王の手から、 救出されるお姫さま役を一度やってみたかったのです」 どこから来たのでしょう。赤頭巾とともに 猟師に首根っこを捕まれて引きづり上げられたお馬さんが恍惚とした表情で呟いています。 「お姫さまだぁ?そう言う台詞は、てめぇの顔を見てから言いやがれ。この駄馬が」 「何度言えば判るんですか。私は駄馬じゃなくて、一角獣のセイレイです。 有彦さん。ちょっと見ないうちにますますお馬鹿になっちゃったんですか?」 「・・・・・・・マスターの私を差し置いてラブシーンとは言い度胸ですね・・・セブン」 ずっと不満げな顔をしてた狼さんは、 引き上げられると同時にいちゃつき始めた猟師と馬にどうやら怒りがこみ上げてきたようです。 「一角獣ですよ?判ります?その辺の素性の知れない化け猫なんかよりよっぽど品性も、 気品も兼ね備えているんですよ?コレ以上のお姫さまはどこにも居ないじゃ無いですか!?」 しかも、狼の話聞いてないし・・・。 「どこのお姫さまが人参片手に、王子を脅迫するんだ」 「ちょっとまったー。あちしは真祖のお姫さまだニャー。その辺の化け猫と言われる覚えはないニャ」 「化け猫は黙ってなさい!」 参戦してきた赤頭巾に当り散らす狼。 「なんとでも言えば良いです。童話の世界ではお姫さまが一番えらいのです。 すなわちココでは私がルールなのです」 落とし穴を挟んで睨み合う3人に王子・・・じゃなかった猟師もかなり引き気味です・・・。 「・・・主役助けたし・・・そろそろ退場しようかなー・・・」 引きつった笑いを浮かべながら修羅の家から一目散に退場してしまいました。 「あれ?そういや、遠野ん所のお手伝いさん、居なくなってたな・・・」 「あはー。次の話で志貴さんを獲得するためには、何時までもあんな所に居られないじゃないですかー」 ・・・って、まだ続くんかい。このシリーズ・・・。 |
鹿島凛さんありがとうございます。
童話のお話シリーズということなのですが、猫アルクですか……
また難しいキャラを使われるのですね。まあギャグには向いてるかもしれませんが。
猫アルクでシリアス書ける人なんているんでしょうか?
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