よい子の童話A〜シンデレラ〜





昔々、ある所にシンデレラと言う名前の女の子がいました。
両親を無くした可哀相なシンデレラは・・・
「やった・・・やったよ。主役だよ。捨てキャラでも、
サブキャラでもない、メインのヒロイン。」
あのー・・・。シンデレラさん?申し訳無いんですけれど、
最初から、そんな幸せそうな顔は・・・。
「え?だって、遠野君のお家で暮らせる上に、
王子様の遠野君とハッピーエンドなんでしょ?
楽しみだなあ。遠野君の家族ってどんな人たちなんだろ・・・」
って、そんな妄想全開の表情で・・・。
 まあいいや、とりあえず話をすすめましょう・・・。
 彼女には継母と2人の義姉がいて、常日頃から苛められていたのでした。
「失礼な。別に苛めてなんかいなくってよ。ただ、脇役の分際で私を差し置いて、
兄さんと結ばれるなんて、図々しいにも程があるというもの。
キチンと自分の立場を弁えてもらわなければ。
・・・・さ、潔くここでも薄幸になって貰いましょうか」
真紅の髪を振り乱した継母が、今日もさっそくシンデレラに言いがかりをつけています。
「振り乱してるって言うか、髪動いてるしー。誰なのかもよくわかんないけど、
逃げなきゃ殺されちゃうよー。怖いよー。遠野くーん」
悲鳴を上げて逃げ出したシンデレラの目の前に不意に立ちふさがる義理の姉A。
「新入リ、仕事ガ遅イデス。新入リ、仕事ガ遅イデス。・・・・」
はたきを片手に無表情に迫ってくるアンドロイド姉。
「あはー。翡翠ちゃん良いタイミングです。いきますよー。『ざける!』」
どこからとも無く赤い本を抱えて現われた義理の姉@のアヤシイ掛け声に口から電撃を吐き出す姉A。
「今日も快調だね。翡翠ちゃん。」
「姉サン。別番組ネタハマズイデス。読者ガヒキマス」
楽しげな姉妹の会話を聞きながら、シンデレラは逃げる間もなく気絶してしまいました。

「・・・ここはどこ・・!?」
意識を取り戻したシンデレラは辺りを見まわして呆然とします。
それもそのはず屋敷内に設置された座敷牢の中だったからです。
「どうして?どうしてこうなっちゃうの?私何か悪いことしたかなあ・・・?
それにしても、遠野君の家族の人って・・・」
「こんな所で何してるんだ?」
ため息をついていたシンデレラさんの背後から声をかけてきたのは、
歳を取りすぎた座敷ワラシでした。

「ふむふむ。なるほど・・・。今日は舞踏会だからな。
ヒロインのお前が邪魔なんだろう・・・」
シンデレラの話を聞いた座敷ワラシは、面倒くさそうに立ちあがると壁の一箇所を押し始めました。
「ヒロイン・・・ヒロイン・・」
ヒロインという言葉に我を忘れて恍惚とし始めるシンデレラ。
「もしもーし。聞いてるかー?」
「あ・・・はい。ごめんなさい。助けてくれるの?」
「ま、俺としても、大切な妹や嫁サン候補を、あんな朴念仁に渡すのは不本意だからな。
・・・ほら開いた。こっから外に出られる。行きな・・・っと待て」
座敷ワラシは座敷牢の片隅から引き出してきた小さな箱と正体不明の鉄くずを、シンデレラに渡します。
「コレを持っていけ」
「あ・・・はい。ありがとうございます。お世話になりました」

座敷ワラシの協力でなんとか外に出られたシンデレラ。
もらった鉄くずが余りにも重いので出口の前に座り込んでしまいました。
「はあ・・・。つかれちゃった。そうだコレ、開けてみよう・・・」
もらったばかりの小箱の蓋を何気なく開くシンデレラ。
すると、中から眩い光と共に紫色の魔女が現われたのです。
「ほえー・・・。」
「問おう。汝が私のマスターか?」
魔女!台本間違ってます!それは違う話です
「・・・・・・。私を解放してくれたのは貴女ですか?」
真っ赤になって台詞を言いなおす魔女。
「た・・・助けたって言うか、私は箱を開けただけなんだけど・・・。あなたは?」
「失礼しました。魔女のシオンと言います。悪い魔女アンバーに、
長い間この箱に封印されていました。助けてくれたお礼に、貴方の望みをひとつだけ叶えましょう。」
「ひとつだけなの?」
「はい。錬金術の基本は等価交換ですから、一つ以上は叶えることは出来かねます。」
「ん〜・・・。よくわかんないけど、私が舞踏会に行かないと、
王子様が他の女の子にとられて、ハッピーエンドになれないの。」
「わかりました。舞踏会。ですね・・・」
「あ・・・。待って。私ドレス持ってなかった・・・」
地下からトンネルを抜けてきたせいで、泥だらけの制服に気づくシンデレラ。
「・・・・・・。では、私が衣装を用意しますので、
ご自分の足て舞踏会に向かうと言う事にすれば良いのではないですか?」
「そっか。そうだね。じゃあそれでお願いします。」
「それでは、服装をイメージして下さい。」
「はーい。」

「こんな感じでよろしいですか?」
「わー凄い。ガラスの靴なんて初めてだよ・・・。歩いても割れないかな?」
「大丈夫です。ガラスに見せかけた強化プラスチックなので割れる事はありません。
それよりも舞踏会の開催されるお城の位置はわかるのですか?」
「え?えーと・・・」
「ここから南西に5キロほど先の城門より東に1キロほど歩いた所です。」
「そんなに遠いの!?・・・どうしよう。歩いていけるかなー」
「・・・・では、約束も果たしましたので私はもう行きます。幸運を祈ります。」
「えー!?」
言葉より早く魔女が消えた空間を途方にくれて見つめるシンデレラ。
とそのとき鉄くずの一部に自分の姿が反射しているのをシンデレラは見つけます。
「綺麗だな私。・・・せっかくディズニー版と同じドレスにしてもらったのに・・・」
「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ〜ん・・・なのです」
何気なく拭いた鉄くずの中から今度は不思議な妖精が現われたのです。
「・・・・・・・・・。」
「新しいマスター様。人参20キロにつき願い事1つ叶えます。ただし3回まで〜。
と言うわけで、願い事をどうぞ〜」
「え・・・えええ・・・ええ〜と・・・。舞踏会の会場まで連れていって・・・」
「はーい。わかりました。それではいってらっしゃいませー。」
やたら能天気な妖精さんは、にっこり微笑むと次の瞬間シンデレラのお尻を思い切り蹴飛ばします。
シンデレラはロケット花火のような悲鳴を上げながらお城へと飛んでいってしまいました。


一方その頃お城では・・・。
「・・・・・・。気のせいか、ココなんか異常に殺気立ってない・・・?」
一触即発の重苦しい雰囲気の中、全ての女性キャラに血走った目で見つめられている王子様が、
脂汗を流しながら傍らに控えている大臣に呟いています。
「まあ、仕方ないだろ。シンデレラがいない以上、誰が選ばれてもおかしくないからな」
「・・・やっぱり誰か一人、選ばないとダメでしょうか?」
引きつった顔でじわじわと後づさる王子。しかも何故か敬語になっています。
「あたしは別にかまわないけどな・・・。アイツラが納得するかどうか・・・。」
他人事のように呟いて煙草に火をつける大臣。
「兄さん?当然私を選びますよね?」
「シキサマ。シキサマ。シキサマ。シキサマ。シキサ・・・」
「あはー。私を選ぶと翡翠ちゃんもセットでお徳ですよー」
「遠野君。当然私を選びますよね」
「ニャー。私はお姫さまだニャー。王子様とつりあうニャー」
「おほほ・・・。8年間の恩を忘れたりしないわよね。志貴」
「お兄ちゃんは私が好き!そうだよね!?」
微妙にお姫サマと言う年齢に無理がある人や幼児。おまけに動物なんかもいるようですが、
この国はそんな事にこだわる人は皆無なので問題はありません。
いっせいに詰め寄られた王子様はとりあえず、笑って誤魔化そうとします。
「全員・・・・なんてダメ?」
更に殺気立つ空気。もはや戦場です。
「とにかく有間が誰か選ばないと収拾つかなさそうだな・・・。」
冷静にタバコをふかす大臣。
「あーもー。・・・じゃあとりあえずこの人!」
追い詰められた王子が適当に指を差した先に運良く落ちてくるシンデレラ。
「はあ・・・。びっくりした。・・・・て何?私?どうかしたの?」
いっせいにシンデレラに集中する殺気。
「そうですか・・・。兄さんはこの脇役が良いと仰るんですね・・・」
「死徒のくせに、私の遠野君をかどわかすとは良い度胸です・・・」
「アナタヲ死刑デス。アナタヲ死刑デス・・・・」
「ヒロインでもないくせに生意気だニャー」
「・・・・・・・。良くわからないけど、本気で私殺される!?」
それぞれの得物を手にゆっくりと向きを変えるお姫様たちに本能で危険を察知したシンデレラ。
王子と話す間もなく必死の思いでお城を後にしました。
それを追いかけて、一斉に城を後にするお姫様たち。
おそらく城外ではアクション映画のような楽しい展開が繰り広げられる事でしょう。
さて、あっという間に人気のなくなってしまったお城に残された王子様。
広間に残された23.5センチのガラスの靴(左)を見つけます。
「さっきのコの靴だ。・・・彼女、何処かで見たんだけど・・・思い出せないなあ。」
「だけど、ココに来ていた以上は有間と面識があるはずだろ?」
王子様の手から、興味深げにガラスの靴を取り上げた大臣を困ったように見上げる王子様。
「なんだ?気になるのか?てっきり適当に選んだ物だと思っていたが・・・」
「いや・・・。ほら、選んじゃったせいで迷惑かけたから、謝らなきゃなあって・・・」
「ああ・・なるほど。だったら、この靴が履ける女を探せば見つかるんじゃないのか?」
何処かほっとした様に頷いた大臣は、適当な事を言いながら王子様へ靴を返します。
「あ、それ良いかも。決めた。そうしよう。」
「え?」
大臣の冗談を真に受けた王子様。さっそく国中の足のサイズ23.5センチの女性を
片端からたづね歩く事に致しました。お城に呼びつければ良いのに、発想が庶民的です。


一方、追手を何とか振りきったシンデレラ。
なんとか家に帰りついたものの、鬱憤の晴れない継母達のやつ当りで
普段の5割増の苛めの末、再び地下牢に落とされてしまいました。
「で、どうすんだよ。これから。」
暇つぶしに、お城での顛末をシンデレラから聞き出した座敷ワラシ。
興味深げにシンデレラに尋ねます。
「うん。靴は片足持ってるし。遠野君が私を探し出して靴を履かせてくれれば、
ハッピーエンドになれると思うんだ?」
「・・・・だけど、ツインテールじゃないから誰もさつきだって判らなかったんだろ?」
「あー。そうだった・・どうしよう。遠野君私だって判ってくれたかなあ・・・。
迎えに来てくれなかったらどうしよう・・・」
シンデレラ。座敷ワラシの的確な言葉に、いきなりネガティブスイッチが入ったようで、
壁に向かっていじけ始めてしまいました。
もう座敷ワラシの言葉は聞こえません。
ひたすら壁に向かって呟きつづけています。
仕方がないので、座敷ワラシはシンデレラの存在を無視する事にしました。

ー1週間後ー
・・・・・・まだシンデレラは壁に語り掛けています。
「どうして私は幸せになっちゃいけないの?ねえ、・・・誰か助けてよぉ・・・」
「はーい。お呼びですかー?2回目ですねー」
シンデレラの助けてと言う言葉に反応したらしく、突然、
先日の怪しげな妖精さんが通路の壁をぶちぬいて現れました。
「あ・・・いつかの妖精さん。ねえ助けてよ・・・このままじゃ王子様に見つけてもらえないよぉ。」
「うーん。状況が良くわかりませんが、こんな所にいる限り誰からも見つけて貰えないから
出して欲しいと言う事ですね。」
相変わらず能天気な微笑の妖精さんは、シンデレラの言葉を適当に解釈すると、
どこからか怪しい武器を取り出して嬉しそうに構えます。
「あ・・・あの・・・」
「まかせてください。私本来はこう言う仕事の方が専門なのです。では、いっきまーす」
掛け声にあわせて放たれる砲弾。
「ぅわーーーーーー・・・・。」
崩れ落ちる天井と共に、真上で継母の足のサイズを計測していた
王子様の使いの者も地下牢に降ってきました。
「いてー。アブねーな・・・っと。弓塚も出演してたのか・・・。
ついでだから聞いておくか。お前、足のサイズ何センチだ?」
「え?・・・あの・・23.5センチ・・・」
「良し決定。逮捕だ。お城に連行する。」
「逮捕〜????」
「ああ足のサイズ23.5センチの罪で逮捕だ。詳細は遠野に聞け。
・・・っと、そこの3人も同じ靴のサイズだったな。全員お城に来い」
何か命令が間違って伝わっているようです。



こうして、継母達と共にお城に連行されたシンデレラは、数百人の女性と共に
やっと王子様と対面する事が出来ました。
「どうだ?有間。国中のガラスの靴の入る女性を連れてきてみたんだが・・・。靴の持ち主は居るか?」
「いくらなんでも、人数が多すぎて判らないよ・・・」
「そうか・・・。何か他の検索条件を探して、候補を減らすか・・・」
何か微妙にニュアンスが違います。
「よし!とりあえず、50歳以上は釈放!」
大臣の掛け声でまず1/3が釈放となりました。・・・ていうか最初から年齢制限もうけようよ。
「ええと、何か手違いがあって無理やり召集しちゃったみたいだけど、この靴の持ち主を
見つけたいだけなんだ。・・・だから、出来れば協力してくれないかなあ?」
「靴!?もしかして持ち主になれば、王子様もGETできる!?」
王子様の微笑みに場内の空気は「釈放されたい」から「最後まで残りたい」へと一瞬に変わります。
「王子様が欲しいかー!?」「おー!」
「罰ゲームはこわくないかー!?」「おー!」
懐かしいクイズ番組のノリです。
「お后になりたいかー!?」「おー!」
「ガラスの靴は用意したかー!?」「おー!」
「・・・・ちょっと待って!!なんでみんなも、ガラスの靴を持っているの!?」
「あはー。主役がガラスの靴を履いていたと言う噂が広がりましたからねー・・・。」
・・・て、あなたが故意に広げた本人じゃないんですか・・・?
「財力だけじゃなく魔法や錬金術なんかでいくらでも量産できるというものです。」
「あちしは昨日、空想具現化で造ったニャー」
今の発言で化け猫が失格となりました。
「しまった。次回こそは志貴GETするニャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
警備兵に摘み上げられて猫退場。お疲れ様でした。
「ではまず問題です。王子が持っている靴は右である。」
7割が○へ移動する中、数名の女性がXへ。
「正解はX。丸を選んだ方お疲れ様でしたー」
「では、人数が絞り込まれたようなので、一人一人の靴を検証する。」
「ではまず、1番の方どうぞ」
「靴ヲドウゾ・・・靴ヲドウゾ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・失格」
「マダ靴モ見テイナイノニ・・・ナゼデスカ」
「ていうか・・・。メカに靴は要らないだろ・・・」
「ヒドイ。サベツデス。コウナッタラ・・・志貴サマ、アナタヲ洗脳デス・・・」
王子の方に向き直っていきなり腕を回し始めた姉Aは、警備兵に取り押さえられ
強制退場となりました。ご愁傷サマです・・・。
「さて、気を取り直して・・・2番の方ー」
「はい。私の靴は、ヴェネチアの職人に創らせた一点物で、
最高級のクリスタルガラスを使用している業物。他のまがい物との違いは
見ればすぐ判るはずです。ご覧になってください。」
「・・・・。ほう、たしかに素人の私でも理解できる程の業物だ。なるほど・・・失格!」
「なぜですか!」
「残念ながら王子の見つけた靴は、もっと安っぽい・・・言ってみれば
ダ●ソーに山詰みで売っていそうなほど安っぽい靴だ」
悔しそうな継母。警備兵をなぎ倒しながら広場を飛び出していきました。
「でしたら私の靴こそぴったりですね。まさにダイ●ーで間に合わせたガラス工芸品。
この色。形。まさに、王子様の靴と対になるはず。」
蒼い髪の質素な身なりの女性が得意げに歩み寄ります。
「ほう・・・どれどれ・・・。おおお〜そっくりだ。まさにコレこそ・・・」
「ちょーっと待ったー!」
今までの扱いに怒りが爆発したのでしょうか・・・。
靴を片手にシンデレラが名乗りをあげました。
「なんですか?」
「さっきからガラスガラスって言うけど。私の靴は、ガラスじゃなくて
強化プラスチックの割れない靴なんだからー。キチンと確かめてから言ってよー!」
「なんですと!?」
早速その場で素材が調べられ、ガラスの靴を持った女性は全員退場になりました。
「さてと残ったのは・・・」
「ツインテールとショートカットか・・・。」
姉@とシンデレラだけが取り残されました。
「お二方の靴と王子様の靴は、形状、素材、その他まったく同じ物なので、
我々には判別がつきません」
そう言い残すと鑑識の方々もそそくさと広間を去っていきました。
「有間。パーティの夜に見かけたのはどっちだった?」
大臣が王子に伺います。
「うーん。どっちも違うような気がするんだけど・・・。パーティの時はみんな
服や髪型が違うからなあ・・・」
「・・・・そうか。じゃあ、どうする?」
「とりあえず、どちらかに靴を返して謝らないと・・」
「そんな。あたしは平気だったから大丈夫なのに・・・。」
自然と歩み出たシンデレラに靴を手渡す王子様。
「ずっと、謝りたくて、探してたんだ。良かった見つかって・・・」
「返してくれて、ありがとう・・・」
渡された靴を手に幸せそうに笑うシンデレラ・・・。
このまま、シリーズ始まって以来のハッピーエンドになるのでしょうか。
「・・・・・ちょっと待ってください。謝りたいって、
お后候補を探していたわけじゃないんですかー!?」
2重のショックで愕然とする姉@.
「お后?一国の王子が庶民から嫁を取るなど有るわけ無いじゃないか。」
良い雰囲気の2人を尻目に王子の横で憮然と姉@を見る大臣。
「じゃあ、あのパーティは・・・」
「後宮に入る女官を我々が選んで差し上げる為に決まってるだろ。」
「側室・・・ですか?」
崩れ落ちる姉@.
「ほんと色々迷惑かけちゃってごめんね。」
「ううん〜・・・いいの。」
「いいえ。私達は良くありません!!!」
何故か先ほど強制退場した女性たちが一斉にお城に雪崩れ込んできました。
「この脇役とは良い雰囲気で、私達は即退場とは納得がいきません!!」
「だいたい側室ってなんですか!?遠野君は私だけじゃ満足できないんですか!?」
「今日こそははっきり、決めてもらわなければ・・・。」
王子に詰め寄る女性陣に思わずあとづさったシンデレラの肩が誰かにぶつかりました。
「あ・・・。ごめんなさい。」
「処刑ヲ主役デス。処刑ヲ主役デス。処刑ヲ主役d・・・・・」
退場させられたショックのあまり壊れかけた姉Aが無表情に振りかえります。
「キャ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
こうして、姉Aに再び地下牢に押し込められたシンデレラは、
座敷ワラシと末永く幸せに・・・・。
「どうしてこうなるのーーーーーーーーー」
・・・・・・幸せに暮らしましたとさ。









20万いただきもの一発目、りんさんより童話シリーズ。
なんかうちに来るとギャグダメだと言う人がどんどんいいギャグSSを生み出していかれます。
あれか?俺に交わったからか?








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